犬と狼の間

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舞台『ガチでネバーエンディングなストーリぃ!』感想

グレショー舞台ツアー『ガチでネバーエンディングなストーリぃ!』観てきました!

とは言っても私のブログを見てくれる方はそもそもジャニオタじゃない方が多いと思うので、まずグレショーとは何ぞやの話からします。

Aぇ! groupが一流舞台演出家&脚本家とコラボ!

Aぇ! groupのレギュラー番組…そのコンセプトは“本気の舞台”。
コメディからシリアス劇まで様々な演劇を通して、Aぇ! groupがエンターティナーとして成長していく番組です!

稽古を通して6人それぞれが自らの新しい扉を開いていく…
そのフレッシュな姿や苦悩はこの番組でしか見られない!
皆様応援よろしくお願いいたします!


グレショーとは、ABCテレビ(関西限)で毎週土曜24:35から放送されている『THE GREATEST SHOW-NEN』というAぇ! group(関西ジャニーズJr.)のレギュラー番組のこと。関西発の劇団・演出家・脚本家たちとコラボレーションして一つの舞台を作り上げていく番組で、つまり演劇の本番と稽古の様子をどっちも観られるよという演劇ドキュメント番組になっているのです。
2020年から放送開始し、現在は幻灯劇場さんとコラボした第16回公演『鬱憤』を放送中。(Tverで全国で観られるよ!)
ヨーロッパ企画劇団鹿殺しなど演劇好きの方ならオッと思うような劇団ともコラボしているので、ジャニーズ好きでなくとも普通に舞台演劇好きの人が観るのもオススメ。*1

そして『グレショー舞台ツアー』とは、第一回公演でコラボしたヨーロッパ企画さんと再びタッグを組み、番組内の一度きりの本番ではなく実際の舞台として東京・大阪・広島・愛知で公演するよーという話です。

ここまで前置きでした。というわけで以下感想。
https://www.greshow-stage.com/
RPGゲームの中の世界。ついにラスボスを倒した勇者の“ゆうや”*2率いる一行はゲームのエンディングを迎える。しかしゆうやは解散するのが寂しいから終わりたくないと駄々をこね、パーティーのみんなを引き留める。*3
ゆうやを見かねた一行は、自分たちがCPUでありゲームのキャラクターであることは分かっていると暴露し早く現実に帰りなさいと説得。そのうちゆうやが現実に戻りたくない理由は憂鬱な最終面接が迫っているからであったことが判明する。しかも現実世界でゆうやは寝落ちしてしまい、ゲームの中の勇者は固まってしまい…。このままでは大事な最終面接に遅れてしまうと危惧した一行は、現実に干渉することを決意。Wi-Fiを使ってゆうやの部屋にある家電に乗り移ることができた!
歌ったり踊ったりゆうやを起こしたり面接へ見送ったりしてRPG世界に帰ると、ゲームクリアしたはずなのに裏ボスが出現していて……!?一方、現実世界のゆうやは圧迫面接に苦しむが………。みたいなお話。

感覚的な話なのだけど、舞台らしい舞台をやっているのだけど彼らがアイドルであることは隠されていないな、というような印象を持ったのだが、カテコ前に末澤くんが『Aぇ! groupの末澤誠也として関西弁で話し始める』というシーンを観てなるほど~と納得した。
つまり最初から【ゲームの中のキャラ】【操作している現実世界(ゆうや)】【演じているAぇ! group】の三重構造の作品になっていたということですね。タイトルがガチでネバーエンディングなのはこれからもAぇのストーリぃが続いていくからであるわけで…上手いなあ!

正直に言うと、これって私はめちゃくちゃ楽しいけどAぇ担じゃない人はどうなんだろう?と思う部分がままあったのだが、それもこの構造になっているなら納得できる。そもそもAぇの話をしているのだから、Aぇに興味ない人にはnot for you でいいのだ。

全体の話はこれくらいにして好きだったところの話を。細かく挙げ始めたらキリがないのだけど、個人的に一番ウケたのはゲームのキャラ達が家電として登場するシーン。盆が回転してコントのような着ぐるみで家電に扮しているみんなが登場するのだが、めちゃくちゃ面白い。いや出オチなんだけど。
終盤、アレックスが渡したクリスタルをマイクにして【アビリティ『しゃべるようにうたう』】を使用することによってラップバトルで面接を突破し勇者のレベルが上がって裏ボスを倒せた(何を言っているかわからないと思うけどこうなのだ)のもすごく気持ちのいい伏線回収で好きだった。メタ構造だしとんでも展開なのに伏線回収が緻密で面白い。あれがこうなるのか!というワクワクを何度も味わえて楽しかった。

あとこれは単純にただのヘキなんだけど、関西弁に戻った末澤くんが「そんなに関西弁キツかったっけ」と突っ込まれるところがめちゃくちゃ好きだった。私は関東人なのでその辺のニュアンスがそんなにわからないのだけど、自分にはわからない共通認識があるのが分かるのがなんか気持ちいい。これどういうヘキなのかよくわからないけど(笑)



完全に主観だが、AぇさんからAぇ担へのファンサだなあと思った舞台でした。グレショーで裏側が放送されたら全然的外れの感想を言っているなとなってしまうかもしれないが、(なので放送の前に書き上げてしまいたかった笑)まあそれはそれでいいでしょう。ありがたいことに東京、広島と観劇することができ、おそらくこれから2023年の1月といえば大寒波襲来と広島公演が丸被りで大変だったな!と思い出すと思う。

最後にこれは観劇ライフハックですが、アドリブのためにあるアドリブのシーンは削っても本編に支障ないパターンが多いので「ここはこういうショーなのね」という気持ちで本編と頭を切り替えて観ることをお勧めします。

*1:個人的には全国放送になって関東の劇団ともコラボしてほしいけど脅威のペースで新作舞台を仕上げるという超過酷番組なのでAぇさんが多忙を極める今どこまで続くかわからないとこはある。なので今のうちに観るのが吉

*2:末澤誠也

*3:僧侶のアレックス/正門良規、武闘家のルンダ/草間リチャード敬太、魔法使いのスタッド/小島健、ギャンブラーのジャイロ/福本大晴、戦士のオースター/佐野晶哉