犬と狼の間

え?遊んで食べて寝てちゃだめ?

ミュージカル『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』感想

SOMLを観てきました。
昨年12月のことなのでもうかなり曖昧な箇所も多いんですけど、この観劇は記録しておきたいと思ったので感想を書きます。

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あらすじはこちら(公式サイトより)

この作品は、故郷を同じくする2人の男、トーマスとアルヴィンの友情の物語である。
トーマスは、長年の友であるアルヴィンの死に対して弔辞を書くために、自分の心の中に広がる空想世界でアルヴィンとの出会いからの転機を一つ一つ語っていく。
アルヴィンは、その追憶の旅の中でトーマスを導くために、彼の心の中にある物語を探し回る。



機械的に理解すると「自殺*1した幼馴染の葬式で読む弔辞を書きあぐねているベストセラー作家の男が脳内で幼馴染と共に過去の思い出を回想していく物語」であった。つまり、登場人物としてのアルヴィンはあくまでトーマスのイメージするアルヴィンなのだ。トーマスのイメージするアルヴィンなので当然ながらトーマスが知り得ないことは知らない。アルヴィンの自殺の動機も、自殺じゃなくて事故だったのかどうかですら、最後までわからない。

しかし、トーマスは、何度も語ることを途中で断念してはリフレインされる『アルヴィンの死の一週間前、最後に二人で会ったところ』の出来事がアルヴィンの自殺(と、トーマスは理解しているように見える)の最後の一押しになったのではないか…と感じているように思う。
その日、トーマスは頼まれていたアルヴィンの父の弔辞を自分の言葉で書き上げられなかった。
「僕はきみに頼んだんだ。引用じゃなくて自分の言葉で書いてほしい、書こうとしてほしい!」と縋るアルヴィンを「無理だ」と突き放してしまうトーマス。というのも、トーマスはスランプに悩んでいて、それはこれまで称賛を得てきた物語の着想を『故郷でアルヴィンと過ごした日々』から得ていたということを本人が気づいていない、というよりも認めたくないからであった。
もちろん、トーマスが自分との思い出を小説にしていることに気が付いているアルヴィンは、故郷を否定するトーマスに「きみはここでの出来事を紡いで素晴らしい仕事につなげたんじゃなかったの?」と詰問する。それはトーマスにとって本当に突いてほしくない痛いところで、そこを突いてほしくないと彼が思っていることがアルヴィンにとって何より痛いんだということが辛い。
「弔問客が待っているから自分で弔辞をなんとかするよ」とアルヴィンは、弔問者の前で父との思い出を語り始める。即興でとめどなく語るアルヴィンを見て、トーマスはようやく自分の作品はアルヴィンのおかげでできていたということを受け入れられるのだが、それが二人の最後の邂逅であり、永遠の別れになってしまったのだ。

「君の頭の中には、何千もの物語があるはずだよ!」と冒頭からアルヴィンは何度も繰り返す。アルヴィンの死の真相を教えてくれ!それがないと弔辞を書けない!と訴えるトーマスに「君の頭の中には何千もの物語があるはずだよ。そこにない物語を探さないで」とも語りかける。トーマスは、アルヴィンが死んでしまったことが悲しくて、怖くて、それ以上にある種の納得もしていて、更に言えばその理由に己が関わっているんじゃないかと思っていて、それが恐ろしくて本当のことを知ってしまいたい!と思っているように感じた。

アルヴィンと共に記憶の扉を旅しても、そこにない物語はわからない。アルヴィンの「君の頭の中には何千もの物語があるはずだよ。そこにない物語を探さないで」という言葉は、わからないことを恐れなくていい。無理に語らなくても君の頭の中にはもう物語があるでしょう?と言っているように響く。ラストにトーマスは弔問客の前で、自分の言葉で自分の中にあるアルヴィンの物語を語りはじめる。

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これは、トーマスが自問自答し幼馴染の死を受け入れ自己救済した物語なのだろうか。確かに、結局アルヴィンの死の真相はわからないし、もちろんアルヴィンは生き返らないし、生前にアルヴィンとトムはすれ違ったまま永遠の別れを迎えてしまったことも変わらない。しかし、それだけではないように感じる。

「人が死んだら、良いことを言うんだよね」
「弔辞っていうんだよ」
「君が僕に書いてくれたら、僕が君のを書くよ」
「そんなことできる?」
「あ、そっか…じゃあ、どっちか先に死んだほうのを書くっていうのは?いいよね?」
「うんって言ったら、帰っていい?」


印象的に繰り返される、幼いころにアルヴィンとトーマスが交わした約束のシーンである。父への弔辞を語るアルヴィンからも分かるようにアルヴィンにとって弔辞は、故人との思い出を語りあなたが大好きだと伝える、いわばラブレターのようなものだったのではないかと思う。つまりトーマスが自らの言葉でアルヴィンへの弔辞を語ることはアルヴィンのためのラブレターを語ることで、それは、アルヴィンが一番欲しかったものなのではないだろうか。

また、先に書いていたことに矛盾するが、トーマスが知らないアルヴィンの物語をアルヴィン自身が語るシーンがある。追憶の旅を共にするアルヴィンはトーマスが作り上げた自分の中でのイメージではなかったのか?アルヴィンがトーマスのために降りてきたのか?トーマスがアルヴィンの精神世界に溶け合ったのか?真実はわからないし、わざと様々な解釈ができるように作り上げているのだと思う。それこそ、語られない物語はわからない、それでいい、ということだろう。

この物語を暖かいハッピーエンドと捉える人もいれば、死者は語らない残酷な物語だと捉える人もいるだろうと思う。美麗な音楽とクリスマスシーズンの空気も相まって、私は神聖で哀しく優しい話だと思った。

***


前回スイッチキャストで公演した今作、今回はWペアのWキャストでの公演でした。
そして新キャストとして選出されたのが2.5次元でも馴染み深い太田さんと牧島さんで、2.5次元俳優だと思って推していたらこんな良い作品に出てくれるの良すぎない!?と羨ましかったです。まあ、チケ難なので普通に手に入らず若手ペアは観れていないんですけどね。オタクの皆さんは推しを誇りましょう。


すべての曲が美しくて、何回でも観たいような、この一回を後生大事にしたいような、そんな観劇体験でした。ちなみに、『素晴らしき哉、人生!』を観ると解釈がさらに深まるそうなのですが(というか観ていないとよく分からないところが多いのですが)私は観ていないのでよくわかりません。万里生さんがわざわざ要予習とブログでリコメンドしてくれていた*2のにも関わらずサボっていました。再再演があれば課題としたいと思います。

*1:ただし真実は判然としない

*2:万里生さんはマメにそういうことをしてくれる俳優さんでシンプルにしごできだ…と思います

月記 2021/11

11月のまとめ。
食べた、観た、行った、買ったのごちゃまぜ記録。

誕生日

誕生日でした。
誕生日のことを好きなだけケーキが食べてもいい日だと思っているので好きなだけ食べた。
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アンテノールはイチゴショートが絶品。
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チョコも美味しかった


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ちなみに一番に祝ってくれたのは巽でした(私が真っ先にログインしたからである)


Brand New Musical Concert 2021

嘘でしょという感じなのだが写真が一枚も残っていなかったため入れるのを忘れており追記……。
オペラシティホールは音響が素晴らしいことが音楽音痴の私でもわかるくらいに音楽に包まれている!という感じのするホールだった。
映画を観てないんだけど、ミュコンでOPにやるグレーテストショーマンの曲、超アガる。


ドミノピザ

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部屋の大掃除をして全てのやる気がなくなったのでドミノピザの一人用ピザを宅配してみた。
GPSでリアルタイムに今どの辺まで運ばれているのかを可愛らしいバイクのアイコンで確認できて面白かった。味は同業他社の方が好きだな〜と思いました。


まほステ 配信

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周年時のメインストーリー無料開放のタイミングで始めてみたらあっという間にみんな大好きフィガロ・ガルシアに転がり落ちたので同タイミングで公演していたステの配信も観た。
和合さんのフィガロは基本的にとてもフィガロなのに踊るとわごちゃんになるのが面白かったです。キャストは新人の方が多めだったのか全体的に「が、がんばれ~…」という思いで観た……

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配信視聴可能期間がかなり長く取られていたので配信観ながらあんスタしながら絵を描くという最高の休前日の過ごし方もできた。おやつは無印の不揃いバウムです。


魔法使いの約束展

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始めて十数日の新人賢者のくせに二周年を祝ってきたよ。
展示の内容については正直1900円のチケット代に見合うものではないなあと残念だったかな。入場料は退場のところの描き下ろしSSのための料金ですね。
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各国エースの魔道具が立体展示してあるのは面白かった。もっと解説の情報量もあると良かったな。

・カフェ
回転が早かったのは良かったけどフードがかなり雑な仕上がりで残念。提供された時点でアイスは溶けかけていたし…。しかし味はそこそこだったので、映えないのに美味いというコラボカフェにあるまじき感じでウケた。

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年長者ドリンク

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主従ドック

スタバ クリスマスブレンド

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スタバのクリスマスブレンドのコーヒー豆。店で挽いてくれるのを知らなかった〜。
手軽なインスタントもカフェインレスも好きなのだけど、やはりコーヒー!!という濃い風味が欲しいときもあるので飲みきったらまた買いに行こうと思う。

『グリース』観劇

日比谷シアタークリエで観劇。
感想はこちら。

友人と遊ぶ

グリースの観劇前に同じく夕方から現場の友人と遊んだ。

まほやくの駅広告を見て
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毎回見かけるのに入ったことのなかったミルキーウェイで星座パフェを食し
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アニメイトで缶バッジバラチャレした後お昼にパスタを食べた
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この友人は推しの現場で知り合い濃い数年を共に過ごした元同担なのだけど、大人になってからでも友達って出来る(しかも年齢に関係ない)んだなーって思うしそういうところが私、オタクで良かったなーと思うところでもある。


***

ブログの更新をサボってしまった。
今すごく忙しいんですけど、なぜかというとあんスタとまほやくとワールドトリガーにハマっているからです。よかったですね。

ミュージカル『グリース』感想


ミュージカル『グリース』を観てきたので感想。
総評すると、ストーリーの大半は「高校生ってこんなものだよなあ」であり、何かを深く考察したり感動したりするようなものではなかったのだけど、その分意識を歌とダンスを楽しむということに全振りできた。エンターテインメントって楽しい!と心からスタンディングオベーションできた作品でした。

あらすじはこちら

舞台は50年代のアメリカ。サマー・バケーションで知り合ったダニーとサンディは恋に落ちる。
二人の恋はひと夏で終わった・・・はずが父の転勤でダニーと同じ高校に転校してきたサンディは突然の再会を果たす。喜ぶサンディだったが、ダニーの様子がおかしい。グリースでばっちり固めたリーゼントに革ジャン・・・実はダニーは高校を牛耳る“T−Birds”と言う不良グループのリーダーだったのだ。一方ダニーも、自分がキャラに似合わない品行方正な優等生と恋に落ちたことを仲間に隠すためにサンディのことを知らないふりをする。そのことにサンディはひどく傷つくのだった。そんなサンディに女子の不良グループ“Pink Ladies”から誘いの声がかかるー。



結局優等生のサンディが不良になることで大団円を迎えるというストーリー展開は正直、えっそうなるの!?と思ったし現代が舞台だったらもはや企画段階で通らないんじゃないかとすら思うが、1950年代のアメリカが舞台であることを前提として、まあ、サンディは心の奥底で不良に憧れてる系優等生だったんだなあ…と思うとなんとか腑に落ちた。それよりも個人的にはリッゾの妊娠疑惑のエピソードの方が気になった。勘違いだったらそれでハッピーなのか?きっとサンディとリッゾが仲良くなるというためのエピソードなのだろうと思ったけど、処理が雑すぎてなぜあれで心が通じ合うのかも伝わらなかったな…

全体的にエピソードのまとめの処理が雑で投げやりにまとめたような印象を感じるが、映画版*1の批評を見ると同じような意見の批評が多いので、今回の演出どうこうではなくこの作品自体がやはりストーリーを深く味わうというよりもキャッチーな音楽を楽しむという方に重きが置かれている作品なのだろうと思う。

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というわけでストーリーに対する感想はとくにないのだけど、役者の熱量とパフォーマンスは素晴らしかった。
ダンスナンバーはお互いに「自分はここまでできるぞ!」と見せ合い高め合っているように感じられて熱かった!なんとなく全体を通して『協調』というよりは『競争』*2という感じがするカンパニーだなあ~と感じたのだけど、若く才能のある役者たちが自分の武器を全力で奮いながら切磋琢磨している様は観ていてなんとも爽やかだしすごくいいな。もちろん若い方がいい!というわけではない*3のだけど、今作はそれがよく作品とマッチしていてストーリーだけなぞると惚れた腫れたの下ネタだの…というだけの話がなんとか若さゆえのイタさや熱さを感じさせるものになっていたと思う。

あと、ミュージカルって何気にあまり踊らない気がするので*4ここまでしっかりとダンスができるのは役者さんたちも楽しいんじゃないかな~と思ったしファンの方は嬉しいだろうなとも思った。普通に羨ましい!私のお目当てはゲスト枠(?)だった上口さんなのだけど、上口さんはものすごく踊れる方なので上口さんのダンスも見たかった~~という気持ちに包まれたのでした。

***

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シアタークリエ、ものすごく久しぶりだった気がする。頭が痛くなるイメージがあって苦手だったんだけど今回は平気でした。席によるのかもしれない…。

*1:未見

*2:良い意味で

*3:私のお目当ては中堅だし…

*4:なんならアイドルものの2.5とかの方が踊るまである

月記 2021/10

10月のまとめ。
食べた、観た、行った、買ったのごちゃまぜ記録。


『SexyZoneオンラインファンミーティング』見逃し配信


8月発売のシングル『夏のハイドレンジア』を三形態買うと貰えるシリアルコードを入力することで必ず見られるオンラインファンミ。CDを買ったらイベントが見られるなんて、実質タダどころかこちらに利益が発生している気がする。
ミーティング内の企画に【CDの特典にどんなものが欲しいかメンバーが考案し、ファンの投票で決める】というものがあったのだが、中島さんが出した案が『メンバー同士での恋愛ドラマ』で、自分でそんなこと言う!?と非常に動揺した*1


『ブライトン・ビーチ回顧録』観劇

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SexyZoneの佐藤勝利くん主演の舞台を観劇。
観劇の感想はこちら

観劇前はナマの勝利くんに感動するかな~と思っていたのだけど、勝利くんというより完全に【ユージン】だったのでメタ的な感動はなかった。

プレイハウスの二階最前センブロは見易くて最高でした。必死に特定の俳優を追っていたときは全体が見やすいということよりも一列でも前で観たいということに情熱を注いでいたので、そういう憑き物みたいなものが落ちたなと感じる。俯瞰して見ればおそらく良いことなのだが、憑き物の渦中にいるときのアドレナリンというか楽しさもよくわかっているので、一抹の寂しさも感じる。


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池袋に行ったのでついでにアニメイト池袋で買ってきた。つがいで揃えるタイプです

呪術缶

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好きなもの(呪術)と好きなもの(コーヒー)のコラボはいいものだ。
出勤時に購入したので出勤前に一気飲みした。


iPad mini

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自分の誕生日にApple Watchを買おうかなとずっと迷っていたのだがiPad miniの新型が出ると知り即決でそちらにした。セルラーモデルに格安Simをいれたので毎日持ち歩いて使い倒している。主な使用用途は電子書籍を読むこととアプリゲームをすることなので無くてもいいと言えばいいのかもしれないが、片手で軽く持てる重さでiPhoneより数段大きな画面を見られることを考えたら良い買い物だったなと思っている。特にまほやくは育成中その画面以外を開くことができないので端末を分けられてかなり助かっている…。実はクリスタもいれているので今年の目標はiPadでクリスタを使いこなすことにしたい。


友人と遊ぶ

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この頃感染者数が激減していたので今のうちに!と友人達と遊んだ。

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ぬい異文化交流


推しのぬいを握り締めながら自カプの話をする時間でしか得られない栄養がある。


『田代万里生Blue Note Tokyo 1st Live 』

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万里生さんのブルーノート東京でのソロライブ。
良い会場で間近で聴く生ピアノと美声…とても贅沢でした。
ひとつ残念だったのはフードの提供のタイミング。ライブ前に注文していたのにライブ中に持って来られてかなり困った。私と同じタイミングで注文していた人はライブ前にサーブされているようだったので確実にオーダーミスだと思うのだけど、特に説明もなく価格帯のわりになんだかなあと思いました。

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こちらはコラボドリンク(前述の理由でフードの写真はない)

『リリア音楽ホールで聞く僕たちの旅vol.07』

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テノール1名(万里生さん)バリトン2名(加耒さん・坂下さん)の3人の声楽家とピアノ(御邊さん)によるノンマイクノンスピーカーの完全生声によるコンサート。
声楽のコンサートは初体験だったのだけど、クラッシックだけでなく日本歌曲やポピュラーミュージックまで幅広いラインナップで楽しかったです。特に『フニクリ・フニクラ』がもうめちゃくちゃ楽しかった…!小さい頃に親しんだメロディは魂に刻み込まれているのだなと思った。

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来場者プレゼントのパンフとステッカー


RINGO

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RINGOの秋季限定安納芋マフィンとアップルパイマフィン。カロリーは旨味。


ミュージカル『ドン・ジュアン』観劇

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ミュージカル・ドンジュアンを観てきたよ。
感想がこちら。

ACTシアターなのは駅近なのがいいね。


***
年も明けたというのに未だに10月の話をしているのはどうかと思うけれども、このブログは私のペースで細く長く続けたいな~と思っているので気負わず時差でも更新していきたいと思います。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

*1:もちろんそれがファン投票一位を獲得したので実現するのかもしれないし、しないかもしれない

月記 2021/09

9月のまとめ。
食べた、見た、行った、買ったのごちゃまぜ記録。

ブックカバー

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漫画は電子派なのですが小説は紙派なので長く使えるブックカバーが欲しいなとずっと思っていて、やっと買った。以前合皮のものをボロボロにしてしまったので本革のもの。大事に長く使いたいと思います。


RINGO 芋祭り

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RINGO芋祭りの季節がやってきた!安納芋パイです。このポイントカード貯めようと思ってたのに忘れてたなあ。


ケーキ

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物凄く神経をへりすらした二日間に及ぶ研修の終わりに自分用ご褒美。
ちなみにこれ、フルーツサンドだと思って購入したらフルーツケーキだった。アホすぎるが、美味しいのでOKです


BAKE モンブランチーズタルト

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BAKEの秋季限定モンブランチーズタルト。
マンゴーやパイナップルが苦手なので夏に食べるものがあまりないんですけど、秋の旬のものは大体好きなので食欲が爆発してしまう。


月見バーガー

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正直美味しさ如何よりも話題性が勝っているとは思うものの、同じ阿呆なら踊らにゃ損損がモットーですので話題には乗ります!


LAWSON×呪術

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呪術コラボ。おにぎりとか肉団子スープとか惣菜系のコラボ商品が多くて楽しかった。
コラボ商品の他は対象商品を何点か買うとそれぞれスティックポスターとミニクリアファイルが貰える特典でした。無事に推しをGET。

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ドリンクはブルーベリーヨーグルトドリンク。美味しかったです。


ミュージカルJTR

JTR観てきた!感想はこちら

ダニエルのWキャスト両方の回のチケッットを持っていると缶バッジをガチャガチャできるという企画があったので引いてきたよ。
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私が欲しいのは万里生さんモンローだったので、ダニエルかジャックの誰かを引けば交換できるかな〜と思いながら引いたらデフォルメのジャックくんでした。自分で持ってます。

日比谷okuroji
コラボをしていたので観劇前に散策してきた。

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モンローのパネル

当日観劇チケットの半券を見せると店ごとにサービスを受けられる企画をやっていたので買い物。

・和菓子 楚々
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こちらのお店は1000円以上の買い物で好きなお団子一本サービスでした。
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美味しかったし、一本一本個包装になってるので手土産にいいと思う。
家用にしても、私は都民ではないので東京から冷蔵のものをテイクアウトはし辛く、常温菓子のお店のレパートリーを増やしたいなあと思っている。


ワクチン(二回目)

2回目打ったよ!
打ってから24時間くらいは何の変化もなく、本当に薬入ってた…?と段々心配になっていたので、熱が出たときは逆に安心した。
熱も、私の場合は熱に付随する悪寒や倦怠感は一切なくただ単に熱が出ているだけだったので全く辛くなくて面白かった。その代わりかお腹の調子が悪かったんだけどあれが副反応だったのかなあ。

熱は辛くないとはいえ一応布団に横になっていたのだけど、暇すぎてあんさんぶるスターズ!!のメインストーリー(フルボイス)をオート再生して睡眠学習にしていたらなんだか風早巽のことが好きになっていたりしたのであった(声が睡眠に心地いい声だったから説がある)

あんスタには一方的に禍根があり*1腹が立った勢いでアプリをアンストしていたのだけど、最近のソシャゲは気がついたらクラウド上にデータが残っていたようで事なきを得た。良かったね。


アップルパイ

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アップルパイとブルーベリーヨーグルトパイだったかな。秋は最高!


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9月はこんな感じでした。サクッと10月も更新できるように頑張ります。

*1:例のあの推しの件

ミュージカル『ドン・ジュアン』感想

ミュージカル『ドン・ジュアン』観劇してきました。
予習なし、宝塚版未観劇の人間の感想です。

あらすじはこちら

スペイン・アンダルシア地方。赤い砂塵の舞うセビリア
そこにあらゆる女を魅了して、悪徳と放蕩の限りを尽くす男がいた。
男の名はドン・ジュアン。彼は今宵も欲望の赴くまま、騎士団長の娘を毒牙にかける。
娘を穢されたと知った騎士団長は激怒し、決闘を挑むが、
彼は騎士団長をせせら笑うかのようにその剣をかわし、相手の命を奪う。
それが愛という名の呪いを招くとも知らず……。


正直に言うと、ドン・ジュアンにもマリアにもまったく共感できないのが辛かった。終始とにかくラファエルが可哀想すぎる!と憤慨しながら見ていたので、ラストの悲劇も因果応報…という気持ちにしかなれず。
おそらくドン・ジュアンとマリアの恋の過程が急加速すぎる(舞台の尺ではしょうがないのだけど)のと、ドン・ジュアンへ恋をした後のマリアに魅力を感じられないことが原因かな。

マリアはドン・ジュアンと恋愛した後、それまでとても大切にしていた彫刻の仕事も放り出しているし、元婚約者であるラファエルの生死すら確かめずジュアンにも伝えない。ラファエルと違って彫刻の仕事を認めてくれるジュアンに惹かれたんじゃないの…?いくら気持ちが冷めてきていたとはいえ婚約者が亡くなってしまったら確認して弔わない…?と思ってしまい、あまりマリアに感情移入できなかった。
「愛は呪いだから」*1と言われてしまえばそれまでなのだけど、それまで大切にしていたものや価値観を踏みつけてまでそれにのめり込むことを肯定したくないな。なんだか、そんな男やめなよ!と思うような彼氏にのめり込んで生活が崩れていく友人(架空)が脳内に現れてしんどくなった。
ちなみに、ドン・ジュアンに対しては最初から最後まで何だこいつと思っていました。それまでに傷つけた女の精算もしないで自分だけ幸せになろうなんて虫が良いのだ・・・私も騎士団長なのかもしれない。

そして傷つけられた女の筆頭といえば、ドン・ジュアンにワンナイトされ、その行為中にした「結婚する」という約束を信じて「自分はドン・ジュアンの妻だ」と言い張るがジュアンには見向きもされない女…というキャラクターである修道女のエルヴィラ。もちろん修道女に手を出したジュアンが悪いのだが、視線すらほとんど向けられないのに「妻だ」と言い張る執着がとても恐ろしかった。彼女はそう信じていないと自分自身も尊厳も保てなかったのだろうな。でも現代だとストーカーと呼ばれる気質だな、と思った。

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別に共感=面白さではないと思っているのだけど*2、主人公というか、物語の主軸として好意的に語られる存在に愛が持てないと作品をフラットに見られない、という学びを得ました。

***

先にマイナスな感想を書いてしまったけれど、キャストは皆さんとても良かった。
タイトルロールのドン・ジュアンを演じていた藤ヶ谷太輔さん、舞台のイメージがないのでどうなのだろうと思っていたけれど想像以上に良かったです。
ジュアンは登場から第一声を発するまで無言の時間がかなり長く、その間表情やダンスのみでしか表現しないのだけど、存在感とオーラで場をもたせることができていて「ジュアンは人々を魅了する男」であるという説得力があった。
また、それによって溜めに溜めて出す第一声がかなり際立ち、鳥肌が立った。マリア役の真彩さんを始め実力揃いのキャストに囲まれていたけれど、歌もダンスも見劣りしなかったよ~。

ちなみにお目当ては上口さんだったのだけど、全く予習していなかったので何故か勝手にコメディリリーフ的な役回りだと思っていたら全然真摯に格好いい役で動揺した。しかし上口さんって『主人公の友達』ポジションが異様に似合うのはなんなんだろう。今回も良かったです。

***

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赤坂ACTシアターは外の大看板がめちゃくちゃ良いよね。新しく劇場作るならどこも導入してほしい。こちらは藤ヶ谷さんのファン(めっちゃいっぱいいるし、年齢層も幅広くて感心した)に遠慮してものすごく端から撮った写真です。

*1:この物語は、愛娘を弄ばれた挙句に決闘で敗れ殺された騎士団長がかけた「愛が呪いになる」という呪縛が大きなモチーフ

*2:むしろ「共感できる=良い」みたいな風潮はどうかと思っている

舞台『ブライトン・ビーチ回顧録』感想

『B・B回顧録』観てきました。すっっごく好きな作品だった!

アメリカ・ブロードウェイの大御所コメディ作家ニール・サイモンの三部作、『ブライトン・ビーチ回顧録』『ビロクシー・ブルース』『ブロードウェイ・バウンド』。B・B三部作と呼ばれるこれらの作品は、ニール・サイモン自身を思わせるユージンを中心に描かれる青春成長物語で、ニール・サイモンの新境地を開いたといわれる作品です。


『ブライトン・ビーチ回顧録』は、サイモンの少年時代を描いたとされていて、何か大きな激動が起こるわけではないが日々小さな衝突や失敗を繰り返しながらも家族の結びつきを強めていく姿が、自伝というよりもむしろエッセイのような雰囲気にも感じられる暖かい作品だった。


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 驚いたのは1930年代の物語でありながらも古臭くは感じず、現代の家族や兄弟と共感できる瞬間が多々あること。ユージンの母『ケイト』の妹『ブランチ』は、夫に先立たれ娘二人とともにケイト宅へ居候している。従姉の『ノーラ』は美人で女優志望。ブロードウェイで女優になると言い出し、その妹『ローリー』は病気がちで家事の手伝いを免除され本を読んでいるばかり。兄の『スタンリー』は社長とのトラブルで失業しそう。父『ジャック』は家族のために身を粉にして働いているが過労で倒れてしまう。度重なるストレスでついに母は居候している妹にヒステリーを爆発させてしまい…というエピソードがあるのだけど、これを全然「過去の世界の話」に感じなかったのだ。

まあ、さすがにいとことはいえ思春期の兄弟と姉妹を同じ屋根の下に住まわせることはないかもしれない(実際、性に目覚めはじめたユージンは美人のノーラにムラムラする)が、「家族のために負担が増える:家族がいるから頑張れる」みたいな構造は不変である気がする。

 結局ユージン一家は家族みんなで頑張る方向に舵を切るし、共生しないと生き延びられなかったであろう1930年代においてはそれが正しいのだと思う。しかし、『ひとりでも生きていける』ようになった現代では、それが絶対の正解ではなくなっていろんな社会問題が生まれているんだろうなあ…などと考えた。私は共生が全然得意じゃないので現代に生まれて良かったのだけど、こういう命題はきっと何年経っても変わらないのではないかな。

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作品から話が逸れたけど、今作はそういう家族の機微を14歳のユダヤ人の少年『ユージン』の視点から描いている。何を隠そう今回はこのユージン役の佐藤勝利君を目当てに観に行ったのだけど、勝利くん、すごく良かったです。

勝利くんの芝居って、技術がどうとかよりも「佐藤勝利という存在を完全に消し去り役で在る」ことが素晴らしいと思う。あの国宝とまで言われる顔立ちでアイドルグループのセンターでありながらも、その辺にいる普通の少年にしか見えなくなる…これは頑張ったから出来るとかいう話ではなくて持って生まれたものだと思うのだけど、めちゃくちゃ武器だと思います。(ちなみに最近で言えばキンプリの神宮寺くんのお芝居にも同じものを感じた)

 そして兄の『スタンリー』を演じた入野自由さんもすごく良かった。スタンリーは家族のために頑張っていて頼れる良い兄貴なのだけど、あまり頭が良くなくて賭博でお金を失ってしまったりもするし、スタンリー自身も自分の能力が頭打ちだということも理解している。その中で、誰よりも早く弟ユージンの才能に気が付いて慈しむ姿が切なくも暖かくてじーんとした。

入野さんと勝利くんって並んでいても全然兄弟には見えないと思うのだけど、作中で二人はどこからどうみても兄弟で、同志で、ソウルメイトのようでもあった。兄弟姉妹ってやっぱり親子とはまた違う絆なんですよね。今作はユージンの目から見た世界の話なのでスタンリーとの関係が深く描かれているけど、きっとノーラとローリーにもまた違った絆があるのだろうな。

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今回は勝利くんの主演ということで勝利くんのちょっこりさん*1と一緒に写真を撮っている若い女子をたくさん見かけて微笑ましかった。おそらく初観劇がこの作品になったという方も多かったんじゃないかな~。
個人的にはやっぱりワンシチュエーションのストレートプレイが好き!と再確認しました。いや、もちろんミュージカルも壮大なやつも好きなんですけど、定期的にこういう作品は観ていきたい。とりあえず、来年の万里生さんのストレートが今作と同じく小山ゆうなさんの演出なので楽しみにしています。

*1:ぬい